長岡技術科学大学斎藤先生×南部社長

長岡技術科学大学斎藤先生×南部社長
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3月2日に長岡技術科学大学斎藤先生と南部社長による対談が行われました。お二人の出会いや開発秘話について語られました。

長岡技術科学大学斎藤先生×南部社長

共同研究に至った経緯やその時のお気持ちはいかがでしたか?

斎藤先生

はじめは中部キレスト株式会社からアッチェをご紹介いただき、共同研究のお話をいただきました。南部社長から、「珊瑚カルシウムに水素を入れて飲みたい」とお話を伺ったときは、正直なところ「困ったな、どうしよう」と思いました。素材の構造上、水素を珊瑚カルシウムに吸わせることは難しく、不可能だと感じていました。例えると、太平洋の真ん中でメダカを釣るイメージです。太平洋にはメダカは生息していないので、そもそも可能性としては低く実現が難しいと感じていました。条件をひねり出して、「できるかどうかわからないけどとりあえずやってみよう」と試みました。その結果、驚くことに、見事 水素の吸収に成功しました!科学の分野では大発見でしたね。その後、研究がどんどん面白くなっていきました。

長岡技術科学大学斎藤先生

南部社長

斎藤先生と初めてお会いした時は、私が無理なことを言ってしまったので、斎藤先生に疑われているという印象を受けました(笑)もともと斎藤先生は、水素のエネルギーを研究されていたので、食品の水素とは発生量の桁が違うので、モチベーションが下がってしまったのではないとも感じていました。斎藤先生と初めの議題は、今までアッチェが使用していた水素のパウダーの成分はそもそも何だろう、物性は何だろうというところから始まりました。

開発秘話など教えてください

斎藤先生

私たちは、真面目に研究に取り組んでいます。私たちが気をつけていることは、絶対に人的被害を出さないことです。水素排出量は、人的被害を出さない基準で行っています。水素排出量がいくら多くても、人的被害が出てしまったら何の意味もありません。

南部社長

最初の2年間は、水素の測定方法をどのようにしたら効率的に測定できるかを調べていました。多くの測定方法がある中で、どの測定方法が一番よいかを斎藤先生と吟味していました。最終的には、世界のスタンダード基準に合わせて「ガスクロで」の測定方法を採用しました。理由は、裁判所でも証拠能力として認められるのは唯一ガスクロでの測定方法を用いた場合であり、科学的に確立していました。このことが、ガスクロでの測定方法を採用する決め手になりました。

特許について

南部社長

特許取得をするのに、通常であれば3.4年はかかります。私たちが2017年に特許庁に特許を申請しました。1つしか特許を申請していないにも関わらず、「製法」と「物性・用途」の2つの特許を取得することができました。ラッキーだったと感じています。もともと長岡技術科学大学と組んだのは「良いものを作りたい」、「水素の証明をしたい」という想いが前提にあり、その工程の一部として特許の取得に至っています。

斎藤先生

特許については早く認可が欲しかったというのが正直なところでした。理由はすでに水素サプリの製品として発売しているため、他社にまねされないためです。特許庁に掛け合いました。結果的には、特許の申請がスムーズにできるように、作り方(=製法)と物質(=物性・用途)を分けて申請しました。物質の特許に関しては、時間がかかりました。特許庁との間で再提出を3回繰り返しました。苦労をしましたが、結果的には他社には真似ができない強い特許をとることができました。要するに、珊瑚パウダーの中身がとても良いものであるから、特許がとることができたということです。

長岡技術科学大学斎藤先生

南部社長

特許は自分たちの知見を可視化するためであり、権利化するために今後も出していきたいと思っています。

水素や研究の魅力を教えてください

斎藤先生

炭酸カルシウムは、多く摂取しても毒性がない。お腹いっぱい食べても、健康に被害がない。そういうものを使用したという限定条件の中で、どのように最大限のパフォーマンスを出していけるかということがこの研究の面白いところであると感じています。

南部社長

炭酸カルシウムに水素がくっついたことが新しい発見でした。理論とは違うことが研究によって発明できたことが魅力であり、楽しさであると感じています。長岡技術科学大学との共同研究では、弊社も研究を重ねながら、大学生にとっても研究の楽しさや魅力を感じていただきながら学位を取得することができます。この双方の関係性にも魅力を感じています。

最後に

斎藤先生

後も水素そのものにはいろんな可能性があります。その中でパートナーの皆さんのご協力が非常に重要だと思っています。一人でも多くの方に水素の魅力をしてもらい、周囲の方を巻き込んでいただくことで、豊かな生活をみんなで送れるような活動に貢献していただけたらと思っています。

南部社長

水素の研究開発に携わらせていただき約10年間。2006年創業当時、会長は「水素は摩訶不思議なもの」と表現されていました。当時から現在に至るまで多くの場面で水素に関する研究が行われていますが、現状でも未知なことが多いです。そのため、私たちは水素を分かったつもりになってはいけないと思っています。分からないことが分かるようになってきているという状態かもしれません。その中で、アッチェの既存の製品だけでなく、アッチェの水素パウダーは世の中のお役に立てるかもしれない可能性があると感じています。新しい使い方をパートナーの皆さんと一緒に、アンテナを張りながら探して可能性を広げていきたいと思っています。

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